手塚治 火の鳥 太陽編

私が通院している病院の本棚には手塚治漫画「火の鳥」が全巻揃っている。
長い間通って読んでいて、今日とても心に残るシーンがあったので紹介しようと思います。

まずは火の鳥 太陽編」のあらすじ から

7世紀と21世紀の2つの時代が舞台である。千四百年の時代を隔てた2人の主人公の物語が並行して語られ、やがて運命がシンクロしてゆく。白村江の戦い新羅に敗れ、唐の軍隊に顔の皮を剥がされ狼の顔を被せられた百済の王族の血を引く少年ハリマは、命を助けられた占い師のオババ、百済救援のために派遣された将軍・阿部比羅夫と共に日本に漂着して犬上宿禰(いぬがみのすくね)と名乗り、やがて壬申の乱に巻き込まれてゆく。壬申の乱は世俗での権力闘争であると同時に、外来宗教である仏教と日本土着の神々との霊的な戦いでもあった。一方、21世紀の日本は宗教団体「光」一族に支配されており、1人の主人公、坂東スグルは対立勢力(シャドー)の工作員として地下で暮らしている。ともに政治や権力と結びついた宗教がテーマになっており、皮肉なことに、双方とも火の鳥自身がご神体となっている。



さてこの中で火の鳥はどちらの時代でも人間の争いを止めようとはしない、傍観している。そして主人公が火の鳥に出会ったときの会話がこれです。




火の鳥
「そう むごたらしい戦いでした 宗教戦争はいつもむごいのです」
「そう 人間というのは何百年何千年たっても 
どこかで いつも宗教のむごいあらそいをおこすんです
きりがないのです とめようがありません」

犬上
「きりがないって?なぜなんですか?」

火の鳥
「それはねえ 宗教とか人の信仰ってみんな人間がつくったもの そしてどれも正しいの
 ですから 正しいものどうしのあらそいは とめようがないでしょ」

犬上
「あの侵略者の仏教を正しいっていうのか おれはだんじて正しいとは思わないぞ!!」

火の鳥
悪いのは 宗教が権力とむすばれた時だけです 
権力に使われた宗教は残忍なものですわ」

犬上
「たしかにあんたの言う通りだ 権力か…」

火の鳥
「人間の権力は……人間自身の手でなくすもの…… だから 私は見ているだけ」



今に時代も宗教の対立があります。(多くの人の命が失われていく)
本当の宗教はそれぞれの人の心の中にあるはずのものなのだが
それが集団化し組織化され、他宗教と対立して争う。
お互いに自分の宗教が一番だと唱える。 
賢いやつは宗教対立を利用しようとするやつもいる。



社会主義が崩壊し、資本主義が限界を向かえ、富と貧の格差が広がり
救いを求める者の最後は宗教のような気がする。
資本主義崩壊後、NEWビジネスは宗教?



私は若い頃、お寺や神社、教会の出向いては話(説教)を聞いた。
どれもすばらしいものだと思った。

そこにいる信者に皆さんは心の底から信じている、とてもすばらしい事だと思った。

さらに、各宗教宗派、新興宗教まで書いてある本を読んだ。
文章や言い方には違いはあるけれど、ひと言で言えば「愛」だと思った。
「信じるものは救われる」この言葉は間違ってはいない

人は行き詰った時、視野が狭くなり、思考が低下するから更に行き詰る。
この時、宗教の声が一番心に響く。

「今までの罪は許され、新しい道がこれからはじまる」

許された開放感は心に余裕を持たせる。
その時に行き詰まりのスパイルから脱出できるのだと思った。


すばらしいことだ


しかし宗教に権力が付くと暴走を始めるのだろう。
とてもわかる気がした。


皆さんも一度読んでみてください


火の鳥 全13巻セット (角川文庫)

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